復讐の芽 ***藤林長門守*** 夢の芽1
復讐の芽 ***藤林長門守***
夢の芽1
 18歳になる茉緒(マオ)の夢は日増しにドロドロしたものから色彩の付いたものになってきている。
「姉さんまたいつもの夢?」
 妹の凛(リン)が蒲団の中に潜ってくる。
「今日のはいつものと違う。今まで沼のような景色ばかっりだったけど、今日のはしっかりと雨の降りしきる森の中を走っていた。いえ私が走るのではなく、父の腕に抱えられていた」
「お祖母ちゃんの言っていた?」
「黒づくめの男は抜け忍の父だった」
 父はこの小屋に来ると倒れたまま起き上がれなくなった。小屋に抱きいれたのはお祖母ちゃんだった。その時茉緒はまだ3歳で粗末な着物を着せられていた。
 茉緒と凛は肉親の姉妹ではない。凛の両親も抜け忍で凛を残して仕事先で茉緒が現れる1年前に殺されている。お祖母ちゃんも2年前抜け忍狩りにあって死んだ。それから二人でこの小屋で生活をしている。二人とも抜け忍頭に技を仕込まれている。
 お祖母ちゃんは死ぬ前の父の記憶の伝達という技を受けていて、茉緒に事あるごとに伝えて来た。お祖母ちゃんに掛けられより強烈な術が茉緒に掛かっているというのだ。18歳になるとその封印が解け始めるというのだ。

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テーマ:歴史小説 - ジャンル:小説・文学

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Author:yumebito86864
夢人です。『夢追い旅』『ぽろんの女』『空白』『刺青』と書き続けてきましたが、すべて古いノートから書き起したものです。今回は初めて時代物でこれは私の夢の中で永い時間をかけて育ったものです。



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